2025.07.22

着物・織物
2025.07.22
「母が大切にしていた着物、どうしたらいいの?」──そんな悩みを抱える方は少なくありません。着物は日本の伝統文化を象徴する品であり、捨てるには忍びないもの。しかし、保管場所に困ったり、価値がわからず放置してしまったりと、整理に踏み切れない理由も多いでしょう。この記事では、「着物の査定に必要な情報とは何か?」をわかりやすく解説し、事前に準備すべきポイントを一覧形式でご紹介します。初心者でも安心して査定に臨めるよう、着物の価値を判断する基準や、査定で損をしないためのコツを丁寧にまとめています。
目次
着物査定とは、専門業者が着物の価値を評価し、買い取り価格を提示するプロセスです。査定の方法には、持ち込み査定、宅配査定、出張査定の3種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。査定は無料で行っている業者がほとんどですが、業者によって対応や評価基準に差があるため、複数の業者を比較するのが理想です。
査定の目的は「現在の市場価値を知ること」。売るかどうかを判断する前に、まずは価値を知るために査定を利用する人も少なくありません。
着物の査定をスムーズかつ正確に進めるためには、事前に以下のような情報をまとめておくとよいでしょう。
振袖、訪問着、付け下げ、小紋、色無地、紬、浴衣など、着物には多くの種類があります。種類によって市場価値や需要が異なるため、自分が持っている着物がどの分類にあたるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
証紙とは、着物の品質や産地、製作者などを証明する紙です。特に大島紬や結城紬など、ブランド価値のある着物には証紙がついていることが多く、査定額にも大きく影響します。証紙が残っていれば、必ず一緒に提示しましょう。
有名作家の手がけた着物や、老舗呉服店のブランド品は査定額が高くなりやすい傾向にあります。反物の耳や裏地、証紙に名前が記載されていることがあるため、注意深く確認してみてください。
シミ、カビ、色あせ、ほつれ、虫食いなど、着物の状態は査定価格に大きく影響します。小さな汚れやダメージでも、事前に把握してメモしておくと、査定担当者とのやり取りがスムーズになります。
帯、帯締め、帯揚げ、草履、バッグなどの和装小物もセットで査定対象になることがあります。特にブランド品や希少品であれば、単体でも高額になることがあるので、まとめて査定に出すのがおすすめです。
査定で高評価を得やすい着物には、いくつかの共通点があります。
シミや色あせのない美品は当然ながら高評価。虫干しやクリーニングで管理された着物は、保存状態が良いと判断されやすくなります。
昔の手織りの紬や、限定生産された作家物などは市場でも人気があり、相場より高く売れるケースも。
成人式で使われる振袖や、フォーマルシーンで活用される訪問着・付け下げなどは、中古市場でも需要があります。
証紙や桐箱、たとう紙が揃っていると保管状態が良いと判断され、プラス査定につながることがあります。
写真査定や事前見積もりを依頼する際は、スマホでの撮影が主流です。以下のポイントを押さえると、業者も判断しやすくなります。
自然光の入る昼間がベスト。蛍光灯の下での撮影でもOKですが、なるべく影を避けて明るく写しましょう。
着物全体の柄やサイズ感が分かるように広げて撮影。その上で、証紙、作家名のある箇所、シミや汚れなど気になる部分のアップも忘れずに。
1枚だけでなく、複数の角度から撮ることでより正確な査定が可能になります。
着物の査定には、主に以下の3つの方法があります。
業者が自宅まで訪問してくれる方式。着物が大量にある場合や高齢の方には便利。査定料・出張料が無料の業者を選ぶのがポイント。
業者に着物を送って査定してもらう方式。段ボールに詰めて送るだけで完了する手軽さが魅力。梱包キットを無料で送ってくれる業者も多いです。
直接店舗に足を運ぶ方法。即日現金化が可能な場合もあるため、急ぎのときに便利。ただし店舗数は限られるため、都心部が中心となる傾向があります。
査定に出す際には、いくつかの注意点を押さえておきましょう。
1社だけの査定では適正価格がわからないことも。最低でも2~3社に依頼して比較検討するのが安心です。
無料査定と謳っていながら、強引な買い取りやキャンセル料を請求する業者も存在します。口コミや実績、運営会社の情報をよく確認しましょう。
価格に納得できない場合はキャンセルできるかどうか、査定額の内訳は明確かどうかを確認しましょう。
下記のようなチェックリストを使えば、初めてでも安心です。
着物の査定は、決して難しいものではありません。大切なのは、正しい情報を知り、きちんと準備すること。この記事で紹介した「着物査定に必要な情報」を押さえておけば、納得のいく査定につながりやすくなります。
「どこに頼めばいいの?」「写真だけでもいいの?」と悩んでいる方は、まずは無料で利用できる写真査定サービスなどから始めてみましょう。